蒼い月

なーんて、絶対無理なことを


冗談で思ったりして。



「はい、席につけ~!
みんな、今日は待ちに待った
テストだぞ!」

「え~!」

「待ってないっす!」

「最悪~」



あちこちから批判の声が


飛び散る。



「それと!
鎌田はこのHRのあと、すぐに
職員室にくるように」



え~!


何かあたし悪いことした?


まさか...


一昨日の買い食いばれた?


やっばいぞ、こりゃ。


"すいませんでした。
少しの気のゆるみからの行動で
深く反省しています"


って感じかな?


素直に謝ったものが勝ちだよね。


あたしは謝罪の言葉を頭の中で


繰り返しながら職員室へと向かう。



「失礼しまーす」



あたしは担任の元へと歩く。


ヤバい、緊張してきた。


怒鳴られるかな?



「おぉ!鎌田!
今日はお前の進路相談を
しようと思ってな!
相談室に先に行っててくれ」

「は・・・?」



え、全く違った?


あたし恥ずかしー!


でもバレてなくて一安心。



「そういえば、お前は
今日のテストしなくても
いいからな!」

「あ、はい・・・」



内心ラッキーで取り乱しそうに


なるのを必死でこらえ、


できる限り冷静に答えた。


だってテストパスとか


嬉しすぎるでしょ。

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