Smoke ♥ Kiss


7時18分。

急いできたら5分で着いてた。
いつもは15分はかかるのに。


夏とはいえ夜は涼しくて、
Tシャツに短パン姿で外を歩くのは、ちょっと鳥肌が立ちそうだった。



10分、20分、30分....。
時間が経つのが遅くて、どれだけ待っても来なくて、鳥肌も立ってきて。
さらには空まで曇ってきた。



待ってるのは.....あたしだけ?


立ってるのが辛いからしゃがんだら、リィが来ないような気がして。
涙が出てきそうになって。

街灯に照らされた地面に、不規則に水玉模様ができた。



これ以上泣いたら、リィに会えない。

目に溜まった涙は袖に染み込ませて、大きく深呼吸したときだった。



水玉が影に隠れた。



「....す、ず?」











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