Smoke ♥ Kiss



職員室に行くと、鈴音が俺の席に座って外を見ていた。
俺の机はもともと窓側を向いているから、鈴音は俺に気付いていない。


脅かしてやろうか。

そう思ったけど、はっと気付いて耐えた。



「おい、そこ、俺の席なんだけど」

「ひゃぁ!!ごめんなさいっ!!」

勝手に驚くなや。
耐えてんだぞ、俺。


「ビックリしたぁ....」

と深呼吸している姿があまりにも可愛くて、理性がぶっ飛びそうだ。


「あの、勉強、また教えてもらいたいなーって思って.....その、忙しそうだしやっぱりいいです」


「は? 忙しくねぇけど?」

「えっと、じゃあ.....」

「俺も、話があるしな」

「え?」


そう、工藤のこととお前の気持ち。
何も起こさないために、話す必要があると思う。








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