きみに守られて
戦い方も、
頭で考えなくても、
観客が狂気乱舞するスタイルを
体が勝手に動く。

人の痛みに無関心になった。

せめても慈悲のつもりでの瞬殺。

夜。
”独りぼっち”から逃げるために街に出る。
表世界で
夜な夜なバイクを盗んで
走り回った頃のように
裏世界の街へくりだす。

あてもなく徘徊するユリツキに、
興味本位で近寄ってきた者が、
引金を引く事態をおこす。

ユリツキは、
前に立ちはだかる者をまず一人潰した。

次に、
悪ふざけで力試しをしてきた者や、
集団で襲ってきた連中を殴り倒す。

ユリツキは認識した。

”仕掛けてきたのは奴らだ”


野に放たれた猛獣と、化そうとしていた。

手当たり次第の暴走が始まる。
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