【唯我独尊カレシ。】俺様*オマエ*まるかじりッ
ふと目を開けたら部屋が真っ暗で、ビックリして跳ね起きた。
時計を見ると、夜22時。
時間がわかると、示し合わせたかのようにお腹がすいた。
急いで階下に降りると、母がお風呂から上がったところだった。
「起こしてよー」
「何度も声掛けたわよ」
呆れと非難の滲む声で言った母の言葉に、
夢うつつながらちょっと思い当たる節もあったりして、言いよどむ。
母は「シチューがあるから」とだけ言って、さっさと寝室へ行ってしまった。
最近韓流ドラマにハマったみたいで、
寝室のベッドへ横になりながら録画を見ると言うのが、密かな楽しみらしい。
父も付き合わされて観ていたのだけど、観てるうちにハマってしまったようで、
今は二人で観ている。
仲が良いのはいいことだし、
私ももう寂しいという歳でもない筈なんだけど、
いじけてしまいたくなる事もあったりして。
娘のことを適度に放っておいてくれるのは有り難いけど。
言い返すのは諦めて、とりあえずごはんを食べることにした。