金魚玉の壊しかた
私は遊水に、金魚玉の金魚だけを愛でるような生き方はしないと語った。
あの時は紛れもない私の本心のつもりだった。
けれど、
自分の心がまだ理解できていなかった。
遊水が相手だったならば──
唯一遊水に対してだけは、私の心はこんなにも揺らいでしまうのだ。
虹庵がくれた言葉もまた、唯一遊水からだけは聞くことができないと──既に釘を差されて決定しているのに。
今朝までは、遊水に会えなくて寂しいと思っていたのに、今はもう、どんな顔をして遊水に会えばいいのかわからなくなっていた。
私にはこんな時に胸の内を吐露できる友人などいなくて、家を飛び出してきたせいで仲の良かった女中もそばにはいない。
私はただ一人で泣き続けて──
何故か、あいつの顔が浮かんだ。
どうしてなのか、
円士郎に会いたいと思っていた。
あの時は紛れもない私の本心のつもりだった。
けれど、
自分の心がまだ理解できていなかった。
遊水が相手だったならば──
唯一遊水に対してだけは、私の心はこんなにも揺らいでしまうのだ。
虹庵がくれた言葉もまた、唯一遊水からだけは聞くことができないと──既に釘を差されて決定しているのに。
今朝までは、遊水に会えなくて寂しいと思っていたのに、今はもう、どんな顔をして遊水に会えばいいのかわからなくなっていた。
私にはこんな時に胸の内を吐露できる友人などいなくて、家を飛び出してきたせいで仲の良かった女中もそばにはいない。
私はただ一人で泣き続けて──
何故か、あいつの顔が浮かんだ。
どうしてなのか、
円士郎に会いたいと思っていた。