金魚玉の壊しかた
「亜鳥は、私が家督をどうやって継いだか、五年前の世間の話を覚えているか?」


言いながら、彼は私の前で、首にかけていた何か──鍵のようなものを使って、目の前の扉につけられた錠を外した。

私は、ますます嫌な予感が強くなるのを感じながら、父の失脚のせいですっかり忘れていた五年前の出来事を思い出した。


「確か……あなたのお父上と、兄上三人が、相次いで亡くなり、それであなたに家督が回ってきたと──」

「そのとおりだ。不可解なほどに立て続けに、私にとっての邪魔者が消えてくれたおかげで、私のもとに家督が転がり込んできた」



彼は、何を言おうとしている?



この奥にあるものを

見てはいけない。

見たくない。


私は直感的にそう思った。


けれど、




「この世で今、これを見て生きている者は五人」




青文の腕は厳重に封印されていたその扉を開き──




「私と部下の宮川中、結城家の現当主晴蔵殿と、次期当主円士郎殿、そして」




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