クロスロードラヴァーズ


心を見透かされたような気がして、郁は慌てて首を横に二度振る。



「誤魔化すなって言ってんだろうが。おまえの顔に書いてあんだよ。“俺様主義のけだもので自己中の変質者が協力するわけない”って。」


「そ、そこまで酷いことは思ってへんよ。」


「……少しは当たってんのかよ。」


火槌は、不快そうに口の右端を引きつらせた。



「まあ、いい。此処梨……相棒とは、俺様も腹割って話してえって思ってたからな。そうと決まりゃ……アレだな!」


「アレって、何や?」


きょとんとした表情で尋ねる郁に、火槌はニマッと笑って答える。



「潜入調査すんだよ。あいつが通ってる大学に潜り込んで、あいつの情報を収集してくる。」


「ほ、本気なん!?絶対バレるて!」
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