クロスロードラヴァーズ


「“けど”から先は聞きたくねえ。颯真……どうしてもっつうなら、おまえは副社長になれ。休日だけ調印とかデータ管理とか、自分にやれそうなことを見つけてそれをやれ。いいな?」


颯真は頷かない。

俯いたまま、唇を噛み締めてフルフルと体を震わせていた。



「夢は無いって言ってたけど、それは嘘だろ?おまえが自衛隊の養成学校を志願していることぐらい、俺様は知ってんだよ。」


「ど、どこでそれを!?」


火槌の言葉に核心を突かれたように、颯真は顔をガバッと上げる。



「“火槌様マル秘情報網”で掴んだ情報だ。学校だって楽しくて仕方ねえんだろ?柔道部のキャプテンで県大会の出場権を手にするわ、年下の可愛い彼女は居るわ、ダチと卒業旅行の計画立ててるわ……いいことだらけじゃねえか。」
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