オフィスレディの裏の顔

結局、どんなに考えてもなんの回答も出ず、連絡をとらないまま仕事はじめの日をむかえた。みんながお世話になっている上司、先輩などのデスクを回り年始の挨拶を始めた。私もチームでまとまって挨拶回りをした。そしてよっちの前でも、私は他の人と同じように挨拶をした。

「あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。」

「あ、あけましておめでとうございます。よろしくお願いします。水沢さんは、実家に帰られたんですか？」

よっちが楽しそうに笑みを浮かべてわざと私にそんな質問してきた。

「帰ってません。お正月は１人で過ごしてました。」

知ってるくせに意地悪だな・・・私は１人と強調して返事をして、すぐに頭を下げて他のチームへ挨拶回りに行った。席に戻ってＰＣを見ると、よっちからメールが届いていた。

「ごめんな。１人でさみしかったか。」

私はあえてそのメールを無視して仕事を続けた。なぜなら、意外にもさみしくはなかったから。というか１人の時間は過去の恋愛をいろいろ思い出し、考え、整理をするのにちょうどよかった。それで何か結論が出たわけではないけど。。。結局その週はお互いが会社や友だちとの新年会におわれて、私たちはデートをする暇がなかった。そしてふと気づいた。彼からのメールが毎日こなくなったことに。。これこそが典型的な「釣った魚にエサやらぬ」というやつかと思った。そして私の頭の中はだんだんマナブとよっちを比較するようになっていた。マナブからのあけおめメールが気になっていたから・・・