オフィスレディの裏の顔
「美鈴ちゃんから連絡くれるなんてうれしいなあ。何かあったの？」

「ちょっと気分転換がしたくて・・・」

「気分転換か。」

しまった！と思った。お小遣い目当てで連絡したと思われたくなかった。

「今日は好きなもの頼んでいいですか？」

昔は毎日高級料理を食べていたから珍しくもなく、たいていおまかせメニューにしてたけど、気づけばＯＬになってからお寿司屋にきたのは初めてで、今日はわがままを言ってみた。

「今日は積極的だね〜。」

「ストレスたまってるのかも・・・」

「僕もご馳走するからには好きなもの食べて欲しいからね、遠慮することはないよ。芸能の仕事大変なの？それともクラブのお客さんのストレスかな？」

「恵一さん・・・私、全て捨ててＯＬに転職したんですよ。今は真面目に働いてるんです。」

「え！！！ＯＬ？？それはびっくりした。いつから？」

「3か月前くらいです。年齢的に、そろそろ真面目に働かないと将来が不安というか・・・普通の恋愛と結婚を希望するならＯＬになるのが一番早いかと思って。」

「あはは。それじゃぁ仕事の悩みと言うより、恋愛のためだね。全部捨てたって、僕は捨てられなくてよかったなあ。」

恵一さんは笑みを浮かべた。私は、会社での人間関係のストレスや業務への不満など一気に口走り、彼は親身に私の愚痴を聞いてくれた。
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