オフィスレディの裏の顔
「びっくりした？」

マリコは笑いながら言った。

「ごめん、マリちゃんには失礼だけど、鶴見さんが結婚してるなんて！結婚できたなんてそっちのほうが私は衝撃よ！」

「でしょ〜？美鈴ちゃんの疑問は最もよ。」

「それに奥さんがいるのに、いつもカラオケ朝までなんてありえないわ！彼、私と同い年くらいでしょ？だったら新婚じゃないの？」

「奥さんとは学生のときから付き合ってて結婚したんだって。」

「マンネリしちゃってるのね。」

私たちはキャッキャッ盛り上がって話をしていたけど、よくよく考えれば既婚者を好きになったと言うことは、不倫を応援することになってしまう。けれど、まさか社内不倫なんて本気でするわけないだろうと私は軽い気持ちで答えてしまった。

「子供がいないならいいんじゃない？」

この言葉にあとあと自分が苦しめられることとなる。

「私が会社出る時も鶴見さんまだ残業してたんだけど・・・美鈴ちゃんこのあと用事ある？」

時間は夜９時半は回っていた。マリコは鶴見さんを誘って飲みに行きたさそうだった。

「鶴見さんまだ残業してるんじゃない？会社に電話してみなよ。まだいたらみんなで飲みに行こ！」

「ほんと？じゃあ電話してみる！」

マリコの顔が急に明るくなった。彼女は嬉しそうに電話をかけた。鶴見さんがちょうど電話をとったようで、顔から笑みがこぼれていた。結局、残業で残っていたのは５人。みんなで飲みに行くことになった。
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