オフィスレディの裏の顔
 オークラとハンティングおじさまとはその後すぐバイバイした。お茶をしたのはほんの30分かそれ未満だった。そのわずかな時間に、お小遣いを回収する紀香さんのわざには関心した。紀香さん自身は、彼が会長なのにたった2枚だったことに悔しがっていたけど・・・。紀香さんは私がOLでいるのはもったいないと、近々ある人を紹介してくれることを約束してくれた。


 週末あった出来事を会社でマリコにすると驚かれた。

「私もオークラに会いたい!」

「偶然会っただけで、私オークラの連絡先なくしちゃったの・・・」

「会社に行けばいいんじゃない?」

「でも・・・」

「美鈴って欲がないのね。きっと、そういうことをたくさん経験してきたから有り難みがわからないのね。私だったらチャンスは逃さないわよ。」

「確かにマリコの言うとおりだけど・・・今日のマリコ、なんだか怖いよ?」

「なんかイライラするの!あ、美鈴にじゃないよ。」

「鶴見さんと何かあったの?そう言えば彼今日休んでるよね?」

「別れたのよ。」

「えーっ!?どうして?」

マリコは語ろうとして何かを思い出し泣いてしまった。聞けば、鶴見さんが前の奥さんと寄りを戻そうとしているらしい。それでケンカ別れをしたようだった。

「確かに最近鶴見さんが、前の奥さんと再婚したら×は消えるのかなぁ、なんて吉田さんに話ししてたとは聞いたけど・・・」
「そうなの?」

「いつもの冗談だと思って聞いてたけど。自虐ネタ的な・・・」

マリコは動揺を隠してたけど、その日の午後、具合いが悪いと言って早退した。
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