お家に帰ろう。
「…話にならねーんだもん。」

将人が答え…


「…修復する気は?」

「あるよ。つか、する。」

「…ふーん。頑張って。」


そんな二人の会話を聞き、

「何よ二人とも…お相手とウマくいってないの?」


そう言って、二人の顔を交互に見ながら母は続けた。


「三人仲良く揃って、異性の香りプンプン漂わせてるなーって思ってたのに…このドンヨリとした空気は何?」

「あたしは普通だよ。」

「そう?」

「ムスッとしてんのはこの人。」


明は顎で将人を指すが、

「…」

何の反応も示さない。


「あらホント。かなり重傷?」

「でしょ!わざわざ帰ってきて何なのって感じだよね…勘弁してよ。」

「つーかさ、しばらく帰ってくるから、俺。」

「あんたの家なんだもん、それは構わないけど…」

「じゃあ、そーゆーことで。」

「それより、早く仲直りした方がいーわよ!ちゃんと話し合って…逃げてたってしょうがないでしょ!」

「わかってるよ。」

「…ならいーけど。…でさ、今度連れてきてなさいよう、彼女!…と彼氏!」

「あたしはいーよ!そんな…」

「そーだな。どんなのか興味ある。」

「結構です!」
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