【短編】私vs国連~大怪獣の足元で~
「……それデハ、博士は。
 これだけの装備を持つ軍隊と、本気で対決スルつもりデスか?
 例え、アナタが怪獣を暴れさせても。
 軍隊が全滅スル前に、怪獣の方が先に死にマスが?」

 それでは、意味がないのでしょう?

 そう、脅してくる隊長に、私は指を一本立てて振った。

「……そんな無謀なことはしません。
 それよりも、確実に解決できるかもしれないものが、最終実験を残して完成済みです。
 どうしても、私たちを放っておいてくれないのなら。
 あなたたち、全員を実験台にしますよ?」

 言って、さっきから手の中にある、研究中の小型機械を隊長に見せた。

 その機械が、何かの発射ボタンのようだ、と判った彼は、一気に青ざめる。

「ソ……ソレは!
 新型爆弾か何かの発射ボタン……デスか……!
 ソンナもの、ここで爆発させたら、被害は我々ダケでなくなりマス!
 アナタ自身や、怪獣、子供タチ。
 そこらの野次馬マデ灰に……!」

「……なりませんよ、多分、ね?
 でも、あなた達を、退ける自信はあります」
 
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