【短編】私vs国連~大怪獣の足元で~
 隊長も、大人数を率いている立場上。

 このままでは。

 はい、では帰ります、というわけにも行くまい。

 放っておいたら、延々平行線をたどることが目に見えている。

「仕方ないなぁ。
 じゃ、押しちゃお」

「ちょっ!
 本気ですかっ……!
 博士!
 そのボタンって一体何の……っ!?」

 意外に小心者らしい。

 私に一番近い場所で、新聞屋がなんだか色々言ってるみたいだけど。

 とりあえず、無視。

 私は、深々とため息をつくと、何の気負いも、覚悟もなく。

 とても気軽に、機械のボタンを押した。









 ……ぽちっ、とな。



 





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