COLORS【桃】出撃☆恋愛応援団
「告白大作戦!その弐、もっとカゲキにGO!めげずに行くわよ!」

気を取り直した俺たちは場所を移動することにした。
さっきの失敗を踏まえているのか、いないのか。

「カゲキに……って言ったって」

何をどうカゲキにするのか具体的なモノが全く見えてこない。

「その壱が何故失敗したのか?それはズバリ!あの狭さとタイミングを計るつもりが、逆にタイミングを失ってしまったことにあるわ」

ちゃんと分かっているんじゃないか、と安心したのもつかの間。

「次はどうするの?」

俺たちは今、廊下の角にいる。
まさか……。

そう、学園マンガとかではよくありがちの――、

「廊下の角で二人がぶつかる、そして……そこから始まる恋の予感」

「……やっぱり」

「どう?どう?グットアイディアでしょ!」

「どこがじゃ!!」

「さすが!!御影ちゃん!!今度こそ成功させるわよ!!」

己らには本人の意志を尊重する気はないのか!!
なんだかんだ言っても乗りかかった船には後戻りできない。

「はぁぁぁ……」

俺は大きく息を吸い込むと、手を取り合って喜ぶ彼女らの隣で溜息をついた。
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