甘い夏 煙草の匂い
「えっと…危ないって…?」
「あんな人気のない場所で、偶然写真が撮れた…ってワケでもなさそうだしな。
おそらく張り込まれてたか?」
「…ウソ?!」
「わかんねぇけどな…。俺んちじゃなく、真那んちってのが怪しい。
昨夜に撮って、次の日の午前中には事務所に届いてたんだ。俺達の事をよくご存知なんだろうな?」
あてもなく走っているうちに、見慣れた地名の看板が見えた。
そっちに向かって、ゆっくりとスピードを落として行く。
「やだ…ウソ…」
「時間がある時には、なるべく送るようにするし…」
「…週刊誌には?」
「は?」
「やっぱり、週刊誌には載っちゃうんですか?」
「いゃ、まだわかんねぇけど…。」
「お仕事…上杉さんのお仕事に、支障が出ちゃうんじゃないですか?!」
…。
…?
「おれぇ?!」
予想外な質問に、しばらく思考が停止してしまった。
俺の驚きが、真那にも予想外だったらしく「は…はいっ!」と体を固まらせていた。
ちょっと説教したい…。どこか目立たない場所に停めよう…。