甘い夏  煙草の匂い



シンと静まり返った夜中の小学校。

その一角で、黙ったまま睨みあ…いゃいゃ、見つめあっている俺達。


俺が一方的に説教してしまったから、そろそろ真那から反撃が来るだろう…と思い、待ち構えていた。

しかし、恐る恐る開いた真那の唇から出た言葉は…





「…は…い。」





…おや?


いゃ、いい事だよ?うん。実にいい返事だ。

でも…もっと抵抗されるかと思っていたので、ちょっと拍子抜けしてしまった。



そのまま見つめあったままでいると、真那の目がウルウルしてきた。


「…わりぃ。怒鳴ったりして。」


そのまま真那の頭を優しく引き寄せる。


「違っ…」


小刻みにフルフルと首を振る。


「恐かったか?」


横に振っていた首がピタッと止まり、縦に小さくコクンと落ちた。

…あい、スンマセン。


「上杉…さ…」


すがるような声がしたかと思ったら、小さな手が遠慮がちに俺のTシャツを掴んだ。

そんな行動に心臓は跳ね上がり、今度は俺の体が固まる。

真那の体を抱きしめようとするが、どこに触れていいかわからなくなり、一人オロオロしてしまう…。




…あぁ、クッソ!




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