甘い夏 煙草の匂い
「さっきの、隣のヤツの彼女は?」
クリンと頭を傾けて、ちょっと考え込んでいた。
「ん~…彼女さんなんですかね?」
「は?違うの?」
「なんか…よく違う人を連れてきてるみたいですから…」
あ~あ、やだやだ。最近の若者は…。
真那の為にセフレと別れた俺は、すっかりキレイな体でいるつもりで、見たことない男の素行を嘆く。
「…部外者もありえるか?」
「あ…でも、ホントに勘違いかも知れないし…」
「アホ。今さら強がんな。見られてると感じたのだって、1回や2回じゃねぇんだろ?」
「…はい。」
素直に頷く真那。可愛く思う反面、こんなに弱らせたストーカー(?)に腹がたつ。
「しかし、これでハッキリしたな。
狙われてるのは…お前だ。」
「…えっ…?」
そっと体を離し、煙草を探した。
「最近、誰かに言い寄られたりしなかったか?」
「…上杉さん以外で?」
「…ハイ、俺以外で。」
置いといた場所に煙草がない。車を発進させた際に下に落ちたか?
パッとルームライトをつけ周りを見渡した時、ギョッとしてしまった。