甘い夏  煙草の匂い



「さっきの、隣のヤツの彼女は?」


クリンと頭を傾けて、ちょっと考え込んでいた。


「ん~…彼女さんなんですかね?」

「は?違うの?」

「なんか…よく違う人を連れてきてるみたいですから…」


あ~あ、やだやだ。最近の若者は…。


真那の為にセフレと別れた俺は、すっかりキレイな体でいるつもりで、見たことない男の素行を嘆く。



「…部外者もありえるか?」

「あ…でも、ホントに勘違いかも知れないし…」

「アホ。今さら強がんな。見られてると感じたのだって、1回や2回じゃねぇんだろ?」

「…はい。」


素直に頷く真那。可愛く思う反面、こんなに弱らせたストーカー(?)に腹がたつ。


「しかし、これでハッキリしたな。

狙われてるのは…お前だ。」

「…えっ…?」


そっと体を離し、煙草を探した。


「最近、誰かに言い寄られたりしなかったか?」

「…上杉さん以外で?」

「…ハイ、俺以外で。」


置いといた場所に煙草がない。車を発進させた際に下に落ちたか?


パッとルームライトをつけ周りを見渡した時、ギョッとしてしまった。




< 86 / 206 >

この作品をシェア

pagetop