甘い夏 煙草の匂い
連れ出す際には気付かなかった…真那の服装…。
パジャマから着替えるとは言ってたが、どう見ても部屋着っぽいワンピース。滑らかそうな生地の質感が、薄暗い車内でもわかる。
上からストンと被っただけのようなデザイン…袖もちょっと短め。
ポロシャツのような襟はあるが、Vネックで開いてる部分からは鎖骨が見えてる。
それに…裾が…膝上だった。
決して短くはないだろうが、仕事中の真那はパンツスタイルが多い為、生膝を見たのは初めてだった。
「言い寄られた事なんかないです…。」
「うん…そうか…」
適当に相槌を打ちつつ、煙草を探し拾い上げる。
平常心を装い、一本取り出し、口にくわえた。
「パパが心配するから、いつも明るいうちに帰ってますし…」
「そうかそうか…うん…うん…」
さっきまで必死に聞いていた真那の話も、俺の良からぬ妄想の為、ほとんど頭に入ってこない。