甘い夏  煙草の匂い



「甘…える?」

「あぁ…」


ゆっくりと顔を上げ、真っ直ぐに俺を見る。


「ありがとう…ございます。

すごく…嬉し…。」


真っ直ぐ見つめ、瞳を潤わせながら、ゆっくりと話す。


「こんなこと…誰に話していいかわからなくて…」

「だから、俺がいんだろ?」

「…迷惑じゃなかったですか?」

「全然。むしろ、真那の事が聞けて嬉しい。」

「…。」


泣きそうだが、泣くまいと頑張っている顔がいじらしい。

そっと頬に手をあてると、ピクッと反応した。


「…キスしていい?」

「…ダメです。」


しかし、目をそらそうとしない真那。

ゆっくりと顔を近づけても、そのまま動かない。


…よし、いける!


触れるだけの軽いキスにしようと思ったが、直前で欲が出てしまい、少し口を開けて包み込むようなキスをした。

それでも逃げようとしない真那を、心から愛しく感じる。

何度も唇を食べつくすようにキスを繰り返す。


< 89 / 206 >

この作品をシェア

pagetop