まもりねこ。
ネムは黙り込んで考えていた。
ママもパパも、お婆ちゃんも、生きていた頃のお爺ちゃんも、皆同じ事を言う。
今はまだ知らなくていい、って。
あたしだってもう14歳なのにどうしてダメなんだろう、と。
それを察したのか、お婆ちゃんは話を変えた。
「もうお風呂に入っておいで。スープで温まった体が冷めないうちにね。それと今夜は嵐が来るかもしれないから早めに布団に入ってしまいなさい」
「はーい。ご馳走様でしたっ! ディルクお風呂行くよー」
最後の一滴を舐めようとしていたディルクを抱っこし、ネムはお風呂場へ向かった。
「今日は何色かなぁ?」
「わざとやっているのか? わたしは最後の一口を……」
「まだいっぱいあったみたいだし明日も飲めばいいじゃん!」
そうして勢いよく脱衣所のドアを開け、ネムはバサバサッと脱ぎだした。
「女の子なのだからもう少し丁寧に脱いだらどうだ? おい、聞いているのか」
ネムはディルクの話を無視してお風呂のドアを開けた。
その瞬間――ネムはその場でしばらく立ち尽くしてしまった。
不思議に思ったディルクはネムの足元からお風呂場に入った。