鏡の中のアタシ。
里菜はあのブレスレットを、別れた後何度か外そうとはしたものの、雄也とのつながりが何にもなくなってしまう事が嫌ではずせないでいた。
そんな時に美緒が“無理して外したり、捨てたりする必要はないと思う”と、言ったのだった。
自然と外せる時が来るのを待とう、と言う事にした。
「まぁまだ次の恋に進むパワーはないけどね」
「焦る必要はないもんね」
里菜と美緒は、くすくすと笑いあい、丁度空いたペットボトルをゴミ箱に入れると家へ帰る事にした。