鏡の中のアタシ。
―――それぞれの思考が
交差する…―――
雄也は、まだ気付いていない。
自分を勝手に巻き込みながら、少しずつ変化している事に…。
雄也は、里菜との写真を見つめていた。
写真の中では、これから起きる事を知らず、幸せの真ん中にいる、里菜と雄也が頭を寄せ合い仲良く並んで写っていた…。
雄也もまた、里菜の幸せを祈る。
雄也のマブタの裏には、今でもあの頃のままの里菜がいて、雄也に向かって笑いかけていた――――。