鏡の中のアタシ。
答えとアタシ。
「さて、本題に入ります」
里菜があまり暗くならないようにと、司会者のマネをしながら美緒が切り出した。
―――作戦会議。
里菜の入院中にした美緒との約束。
“今日は、ちゃんと気持ちと向き合って、美緒の話も聞きながら、よく考えなくちゃいけない。”
“雄也クンとの事も、いつまでもこのままじゃいけない。きっちり決めて話さないといけない。”
不安要素はたくさんあったが、美緒という強い味方がいるんだ!!と奮い立たせて、半ば強引に意気込んだ。
まるで友人宅のリビングなんかじゃなく、これからすべての罪を暴かれる被告人の様な気分さえ感じてきた。
だけど、もう逃げたくない。
「よろしくお願いします」
頭をさげて美緒に向き合って座りなおした。