鏡の中のアタシ。
時間もぼちぼちすぎた頃、里菜の携帯がなった。
雄也からだ。
『里菜チャンに会いたい。』
普段嬉しいはずの、手応えメールだが、今日の里菜には、切なすぎた。
『ごめんなさい、今夜はお友達と約束があって…』
そう返信し、携帯を置くと、やはり気付いた美緒が、「今日は、帰さないよぉ♪」
とおちゃらけてくれた。
ありがとうと心の中で伝えてその代わりに美緒にむかって微笑み、グラスを飲み干した。
雄也に、会いたくない気分になってきていた美緒は、これからの事を悩んでいた。
だけど、終わらせる勇気も持ち合わせてなんかいなかった。