赤い夏休み計画
僕たちはクラスでいじめにあっている。
三年A組の僕と一年E組の彼女は接点がなかったが、たまたま体育館倉庫に裸で同じように閉じ込められたのが出会いだ。
僕は先輩だが、彼女は普通に…むしろ上の立場のように…話している。
お互いのいじめの理由など、聞かず聞く気にもならない。
電話番号と名前は、何故知られたのかは疑問。
「…しかし、暑いな…」
推定気温、三十四度。
夏の太陽は容赦なく僕らを刺すように笑っている…。
「誰のせいだ」
「アタシのせいじゃないし」
嫌味を軽く一蹴された。
「図書館、行くよ」
命令された僕は、一歩前に進む彼女について行くしかなかった。