赤い夏休み計画



 夏休みの図書館は、学生の楽園である。

 すっかり落ち着いた僕に、彼女は「閉館時間までは居るよ」と小声で言って来た。

 大歓迎だ。


 僕は汗を腕で乱暴に拭いて、本を読むために設けられたスペースに腰をおくと、たちまち寝てしまった。


 まだ、夏休みは二日目。



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