地味なあたしと不良軍団
「暇やったから呼んだだけや」
いい加減な理由にぽかんとすると彼は笑った。
「…つか、眼鏡は?」
奏が不機嫌そうに漏らした言葉に依奈は困ったように笑う。
「壊れちゃったの…」
「…コレかけてろ」
秋の家にあった髭つき眼鏡を依奈に無理やり渡す。
「ええっ!やだよ!」
「コンタクトは似合わねえ」
ずーん、と落ち込む依奈をみて秋は笑う。
「まったく、奏は素直じゃないなあ!」
「依奈ちゃんの素顔見られたないだけやろ。」
「…お前等///」
奏が顔を真っ赤にして二人を睨む。
それを可笑しそうにからかう二人。
「あ、そういえば悠真先輩って最近あそこいかねえよなあ?」
唐突に聞いてきた秋に悠真は眉をひそめる。
「…」
「あそこって?」
気になった依奈が問えば、悠真が舌打ちする。
「なんでもないよ。」
これ以上は聞かせない、と秋が誤魔化すように笑う。