地味なあたしと不良軍団
ごめん、俺…。
死ねよ、悠真。
「強くならなきゃ、俺がヤられる。もうあのときみたいになるのは嫌だった…だから、強くなったんだ。目立つ格好しておまけに喧嘩に強けりゃ誰も寄りつかねえ。」
それでいい。
「一人のほうが楽だ。護らなきゃならないモノなんかいらねえ。」
そして高校二年生の夏。
その友人だった彼とハデな喧嘩をして悠真は退学。
秋に今の高校に転校してきたのだ。
「…大丈夫だよ」
悠真は不安なのかも知れない。
関わる事で、再び誰かが傷つくかもしれないという事が。
「だって、皆強いでしょ?」
だから心配する事はない。自ら離れていかないで。
依奈は精一杯の笑顔を見せた。
「依奈…」
悠真の顔の筋肉が緩む。
「ありがとう」
また、あの写真のような顔を見せてくれた。
依奈は嬉しそうに頷く。
「…やっぱ、お前がいい。」
「?」
「俺と結婚しろ」
お付き合い通り越して結婚ですか!?
依奈は驚いて声が出ない。