地味なあたしと不良軍団
「別れたよ」
「へ?」
「フラれたの!」
吃驚した。
まさか別れていたとは予想もしなかった。
「依奈が好きだからって…、別れてっていわれたのよ。」
けど、もう終わった事だし私はまだ諦める気ないし!
と豪快に笑う恵美は強いと思った。
ああ、あたしも恵美ちゃんみたいになりたい。
「依奈は奏くんが好きなんでしょう?」
「うん、」
「だったら、私にもまだチャンスはあるわ。」
依奈に負けないんだから、と笑う。
「…恵美ちゃんっ、」
「え?」
がばぁっ!
依奈は彼女に抱きつく。
泣きそうな声で言った。
「あたし、恵美ちゃんが好きだよぉ…」
「い、いきなりなによ!///」
普段依奈から抱きつくなんて事はないために照れる。
「恵美ちゃんが一番の友達だから」
「当たり前よ、そんなの。」
そこから雑談が始まった。
やっといつもの雰囲気になり、依奈は微笑んだ。