地味なあたしと不良軍団

学校でも友達は少ない。
部活は、一応美術部。
弟は友達が多く、ハデだ。
付き合う友達も不良っぽい。

そんな弟についていけない依奈は困り果てていた。

なのに依奈は弟が好きだ。ついつい甘やかしてしまう。だめだと分かっているのに、お節介をしてしまう。

弟の容貌はかなり格好良い。当たり前のようにモテる。
反対に依奈は長い黒髪をおさげにしていておまけに黒い眼鏡をかけている。

前髪は長く、顔さえはっきりと分からない。

誰が見ても地味だ。

依奈は宿題をせっせと片付け始めた。

頭だけはいいために毎回テストでは学年トップなのだ。

がちゃり、
リビングをでた奏が携帯を片手に戻ってきた。
依奈は振り向く。

「今からダチくるから、部屋のぞくなよ。」
「…うん。あ、奏くん!夜ご飯いる?」

「…いらない。」
そっけなく答えた奏に依奈は そっか とだけ返した。

最近はご飯さえも一緒に食べてくれないのだ。

どうすれば仲良くなれるのだろう。
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