地味なあたしと不良軍団
「っぶ!!あっはっはっは!!!!」
いきなり大笑いしだした秋に奏は眉を寄せる。
依奈も声にはださないがたしかに肩を震わせて笑っていた。
冷たい風が窓から吹き込む。
「…覚悟はできてんだろうな?」
「あはは…は、は?」
「ぶっ殺す」
顔をひきつらせ、秋の笑いは止まった。
依奈はまるで鬼を見ているかのような感覚に陥った。
「そ、奏くん!だめだよ!」
「ああ?なんでだよ。俺はバカにされてじっとしてられるほど器用じゃないからな」
「スイマセンでした奏様。もう笑いません」
綺麗に90度腰をまげる秋の頭に足をのせ、奏は鼻で笑った。
「…しょうがねえな。許してやるから協力しろ」
「いえっさーボス!」
びしっと敬礼をする秋に依奈は思わず笑った。
何を勘違いしたのか、奏にギロリと睨まれたのですぐに笑いを引っ込める。
「で、その物好きなストーカーは何歳くらいなんだ?」
「…一瞬しか見てないけど、たぶんオッサンだろ」
ソファーに座り、興味なさそうに言うと秋は思わず笑いそうになり口を押さえた。
「っ…ぷ…ッで、そのロリコンオッサンのストーカーは何が目的なのかな?奏くんのケツの穴?」
「秋、シバく」
「ああああ、ごめんって!ごめん奏!」
頬を赤くして、冗談じゃないという奏と面白がる秋。