初雪が、温もりでとけたとき



雪乃は一人っ子。
お父さんは単身赴任。
お母さんは専業主婦。
だから、ご飯はぜったいお母さんと食べる。
だって、お母さんが寂しい思いをするでしょ?


リビングに入ると、テレビの音と、いい匂いで溢れてた。


テーブルには雪乃が大好きなシチューが置かれてた。



「いただきます。」


「あら、なんだか元気がないわね。」


「そんなことないよ。」



無理に笑顔を作ると、お母さんは軽やかな笑顔を見せて「そう。それならいいわ。」と言った。


シチューを口にしてるときも、お母さんと笑い合ってるときも、由季ちゃんのことが頭を離れなかった。
ねぇ…由季ちゃん。



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