初雪が、温もりでとけたとき



そんなの、雪乃が由季ちゃんに抱きつけば、いいだけの話なんだけど。


沈黙が続く中、白い息だけが、目立った。
誰かこの沈黙を破ってほしい。五反田先輩でも、千佳ちゃんでもいい…。



「ごめんな。」



でも、そんな沈黙を破ったのは、五反田先輩でも、千佳ちゃんでもなく…由季ちゃんだった。



「金曜…怒鳴ってごめん。不安になってるの、気づいてるから。…俺は、雪乃が1番だから。だから…もう一度、信じて?」


「うん…。雪乃こそ、ごめんね。ごめんね……。」



たぶん雪乃は、由季ちゃんに“信じて?”て言われたら、何度でも信じるだろう。
何度でも、抱きつくだろう。
馬鹿だから。
好きだから。



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