かえりみち
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別に悪いことをしているわけじゃないのに、こんなところから入ると泥棒に入っているような気分になる。
ん?いや、許可されてないのに入ってる時点で、既に不法侵入か。
春樹は、高伊音楽院を囲っているレンガの壁からぴょんと飛び降りながら、そう思った。
まぁ、そんなことはどうでもいいや。
空高く昇った満月のおかげで、真夜中でも行く先がよく見える。
春樹は講堂を目指して駆け出した。
おっと・・・警備員だぜ。
危ない、危ない。
「本番まで、泊めて」
そう言ったはずの卓也は、結局まだ一日もうちに泊まりにきていない。
まぁ、どこにいるかは分かっている。
春樹は講堂の入り口にたどり着くと、そっと扉に手をかけた。
案の定、扉に鍵はかかっていない。
扉を開くと、中からかすかにチェロの音色が漏れてきた。
やっぱりね。
講堂のエントランスは真っ暗だが、幾度となく出入りした場所だ。
春樹はまっすぐ大ホールの入り口へ向かった。
その時。
「ちょっと、君」
突然、懐中電灯の灯りが春樹を捕らえた。
ガビーーーーン!
やべぇ、見つかった!!
怖い顔した警備員が、春樹の前に立ちはだかっていた。
別に悪いことをしているわけじゃないのに、こんなところから入ると泥棒に入っているような気分になる。
ん?いや、許可されてないのに入ってる時点で、既に不法侵入か。
春樹は、高伊音楽院を囲っているレンガの壁からぴょんと飛び降りながら、そう思った。
まぁ、そんなことはどうでもいいや。
空高く昇った満月のおかげで、真夜中でも行く先がよく見える。
春樹は講堂を目指して駆け出した。
おっと・・・警備員だぜ。
危ない、危ない。
「本番まで、泊めて」
そう言ったはずの卓也は、結局まだ一日もうちに泊まりにきていない。
まぁ、どこにいるかは分かっている。
春樹は講堂の入り口にたどり着くと、そっと扉に手をかけた。
案の定、扉に鍵はかかっていない。
扉を開くと、中からかすかにチェロの音色が漏れてきた。
やっぱりね。
講堂のエントランスは真っ暗だが、幾度となく出入りした場所だ。
春樹はまっすぐ大ホールの入り口へ向かった。
その時。
「ちょっと、君」
突然、懐中電灯の灯りが春樹を捕らえた。
ガビーーーーン!
やべぇ、見つかった!!
怖い顔した警備員が、春樹の前に立ちはだかっていた。