心の距離
「…別れねぇの?」
「俺は自分からフらないの。フられるの待ってるの」
「相変わらず意味わかんねぇ…」
「長い事女居ない奴に言われたくねぇ」
吐き捨てるように言われてしまい、言い返す言葉も無く、誤魔化すようにタバコに火を点けた。
確かに彼女が居たのは16の時だけ。
数人の人と付き合ったが、3ヶ月と保たないまま『喋らないからつまんない』と言われ、振られ続けていた。
…たぶん、好きでも無い奴と付き合ってたからだろうな…
自分の過去にため息をつき、帰り支度をはじめた。
「瞬、今度会社の奴等で合コンするらしいぜ?人数足りないらしいんだけど…」
ヒデの言葉に、手を動かしながら即答した。
「行く訳がねぇ」
「だよなぁ…俺以上に人見知りするし、女と目合わせて話せないもんなぁ…俺が行くと梨恵がうるせぇし…」
「先に帰るな」
「おう。後でな」
火の点いたタバコを、水の入っている業務用ワックスの入っていたデカい缶の中に投げ捨て、疲れた体を引き摺るように家に向かった。
「俺は自分からフらないの。フられるの待ってるの」
「相変わらず意味わかんねぇ…」
「長い事女居ない奴に言われたくねぇ」
吐き捨てるように言われてしまい、言い返す言葉も無く、誤魔化すようにタバコに火を点けた。
確かに彼女が居たのは16の時だけ。
数人の人と付き合ったが、3ヶ月と保たないまま『喋らないからつまんない』と言われ、振られ続けていた。
…たぶん、好きでも無い奴と付き合ってたからだろうな…
自分の過去にため息をつき、帰り支度をはじめた。
「瞬、今度会社の奴等で合コンするらしいぜ?人数足りないらしいんだけど…」
ヒデの言葉に、手を動かしながら即答した。
「行く訳がねぇ」
「だよなぁ…俺以上に人見知りするし、女と目合わせて話せないもんなぁ…俺が行くと梨恵がうるせぇし…」
「先に帰るな」
「おう。後でな」
火の点いたタバコを、水の入っている業務用ワックスの入っていたデカい缶の中に投げ捨て、疲れた体を引き摺るように家に向かった。