脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
「強い~……真波さん……むにゃにゃ……」
「……ったく」
まあ、寝言で要の名前を出さないことだけでも許してやるか。
と言っても、元の原因はオレにあることぐらい分かっている。
まさか留美の妹にキスされた現場を、コイツが見ているとは思わなかった。
そもそもキスをさせてしまうような隙を与えていた自分が悪かった。
留美の妹を責める気はない。
直接コイツに詰め寄られれば、オレも素直にその理由を話しただろう。
が、コイツの頭に最初に浮かんだ逃げの場が、
前のオトコの所だったいうのが気にくわなかった。
よりによって、何で要なんだと。
苦笑しながら呼び出されたオレの気持ちも考えろと。
前のオトコの背中に乗って何をやってんだと。
……ガキだなオレも。
コイツが手のかかるオンナだということは頭の中では分かってはいても、
今のオトコである自分が、前のオトコに負けたのかと思うと、プライドが許せなかった。
いや、
認めたくねーが、普通にショックだったんだろう。