脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+

外は相変わらずの雪だ。


サンタの格好をしたままで大通りに出るわけにもいかない。


仕方なく住宅が続いている方の道へ進んだ。



どういうことになっているのか確認しようと留美に電話をかけたのだが、



『ごめんなさ~い。今電話に出れないの~。またかけてね~』


「……」



何度呼びだしても留守電に切り替わるだけだ。



「何なんだホントに」



立ち止まり、今来た道の向こうを眺める。


……戻るか。


そう思って一歩足を踏み出すと、



「ん?」



降り続ける雪の向こうに、人影が見えた。



「やべぇな。早く脱がねぇと」



1日遅れのクリスマスをひとりで楽しんでるようなこの姿を誰かに見られるわけにはいかねぇ。



そう思ってボタンに手をかけたのだが、


人影に目を凝らすと、どこかで見た様な背格好で。



「もしかして……」



……間違いない。


そこに立っているのは、オレを追いかけてきたらしいアイツの姿だった。


< 383 / 404 >

この作品をシェア

pagetop