脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+

「何してんだアイツ……」



頭に雪をかぶって、じっとこちらの様子をうかがっている。


しかもさっきのままの格好だ。


コートも着ねぇで出てきたらしい。



「風邪ひくだろうが」



すぐに鼻水垂らすくせに、何やってんだよ。



そんなことを思って見ていたのだが、


アイツは獲物を追いつめるかのように、じりじりと距離を縮めてくる。



耳を凝らすと、



「っていうか……、サンタクロース?」



どうやら、ここにいるのがオレだとは気づいていないようだ。


無理もねぇ。ひげ付きだからな。



……ったく。誰のためにやってんだと思ってんだよ。


お前のためだぞ?



なのにアイツは、



「サンタクロースが泥棒?」


「……は?」



なにやら誤解してるらしい。



……なるほど。


泥棒に入られたと思って追いかけてきたのか。



そういえば普通にドアが開いたな。


てっきり留美たちがいるもんだと思ってカギのことは気にしてなかったが……


アイツがかけ忘れてただけってことか。



「……バカが」



オレより先に誰かに入られてたらどうすんだよ。


何か盗られるだけならまだしも……


襲われるかもしれねぇってーのに。


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