脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
仮装パーティなんていうのはウソで、
始めからオレだけに仮装させる計画だったらしい。
パーティの準備をしているふうを装って部屋を出ていったあとは、
妹の部屋で待機していたそうだ。
まずはオレとアイツの時間を作ってから、
自分たちは後で合流する予定だったそうなのだが。
「恋人はサンタクロース作戦だったのよ~」
「……オレを利用したってわけだな。だましやがって」
だいたいその作戦もネーミングもベタ過ぎるだろ。
「どうせ演出するならさ、ちゃんと衣装も着てたほうがいいでしょ?」
「そんな演出いらねーだろーが」
「だってその方が雰囲気でるじゃないの」
「だったらこんな計画立てねぇで最初からそう言えば良かったろ、オレに」
「言ったら絶対にサンタの衣装なんて着ないでしょナオちゃん」
「……」
「アタシたちもやるって言わないとさ」
まあ、確かにそのとおりだ。
「喜ぶと思ったのよ~、ちんちくりん。ロマンチックな演出で」
「何がロマンチックだ。空き巣に間違えられたんだぞ、オレは」
「もう~、何で寝てるかな~、あの子は」
「作戦遂行のために動いたオレはどうする」
しかも尻を蹴られてるんだ。
ロマンチックもクソもあるか。