脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
「しかもこの雪の中置いてきてるんだぞ、アイツのこと」
「どうしようかしら」
「どうすんだよホントに」
「まあ仕方ないわね。ちんちくりんが帰ってくるのを待ってからパーティしましょ。
香穂も光太も後から来る予定でいるから」
「そういうアンタは何で一足先にここにいるんだよ」
「アタシ? アタシはぁ、ナオちゃんのサンタクロース姿を見たかったっていうかさ」
「あ?」
「コスプレしたナオちゃんなんて滅多に見れないじゃない? 脱がれちゃったら見れないなぁと思って。早めに来ないと」
「ふざけんなよ」
眉間にシワを寄せたオレだったが、
そんなことを気にするふうもない留美は、じわじわと距離を縮めてくる。
「似合ってるわぁ、ナオちゃん。コスプレ姿もステキね。ホントは露出度の高い衣装を着せたかったんだけど、うふふ……」
「……それ以上近づくな」
「ちょっと触らせて? って、ぎゃっ!!!」
危ねぇ……。
上にのしかかってこられたら終わりだ。
留美の腕をつかんだオレは、そのまま連行する形でベランダへ移動した。
「ちょ、ちょっとなにするの、ナオちゃん」
「アイツが戻ってくるまでここで大人しくしてろ」
「え? ここって? ベランダで?!」
「オレをハメた罰だ」
「だっ! アタシは良かれと思ってやったのにぃっ」
「半分以上はアンタの興味と趣味だろ」
「ご、ごめんってばっ、ナオちゃん」
「ダメだ。アイツも雪の中歩いてるんだからな、ちょっとの間辛抱しろ。
いいか? 大人しくしてろよ? アイツが戻ってきても絶対ヘンなこと言うんじゃねーぞ? オレが上手く調子を合わせるからな」
「あ~~れ~~~」
留美をベランダに追いやったオレは、まずサンタの衣装を脱ぎ、コーヒーをすすってカラダを温めた。