脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
その顔に、なぜか胸が痛くなる。
いや、痛いとも違うか。
守ってやらなくちゃならない、というような、
オトコの本能みたいなものが込み上げてくる。
「夢じゃねーよ」
肩に置かれた手に触れると、微かに震えていた。
ぐっと手をにぎって、そばにいることを教えてやると、
「良かった……」
安心した様子でほほ笑んだコイツは、
オレの背中にカラダを預けてきた。
「流川……」
「ん?」
「もうちょっと……ここにいれるんでしょ?」
「……」
「それとも……すぐに行っちゃうの?」
……そうだよな。
ちゃんと話してやらねぇと。
しかし予想外だったのはコイツの願い事だ。
ひとつだけかなえてやると言った時、
「ずっと日本にいてほしい」という言葉が真っ先に出てくるとヤマをかけていたのだが……、
よくガマンしたもんだ。
本当はそう言いたかっただろうに。
しかしそのせいでごまかしがきかなくなった。
だが……
今それを話したところで、寝ボケ気味の頭に上手く伝わるかどうか。