脱!? レンタルな関係。+for happy X'mas!+
「そんなにウレシイのか、お前」
「うん。ウレシイ」
自分の頬がゆるむのが分かる。
思わず伸びた手は、その髪を撫でていた。
気持ちよさそうに目を閉じる横顔はまるで子どもだ。
コイツは甘えたがりだと言っていた要の言葉を思い出すと多少腹も立つが、
今コイツが本気でココロを預けているのはオレなんだろう。
……もう少し、甘えさせてやってもいいのかもな。
両手ではさんだ顔を持ち上げて鼻先にキスしてやると、
予想どおり赤くなったコイツは、照れを隠すようにして口を開いた。
「そう言えばさ、仲直りはできたの?」
「あ?」
「みんなと。家族と」
「ああ、まあな」
「ホント? 良かったぁ」
「この冬はお前が一番活躍したかもな」
「活躍? 私が?」
きょとんとした顔を上げて。
全然分かってないんだな、お前。
何気にイイ仕事したんだぞ?
「お前らしいっていうかなんていうか」
「?」
「よく頑張ったよ、ホントに」
褒めてやると、
「えへへ……」
理由なんて全く分かってないだろうに、満面の笑みを浮かべた。