問題アリ(オカルトファンタジー)
*
「いつから神になったのです、フィン様」
テレジアが居なくなってから、エレンは呆れたような声を漏らしながらフィンと一緒に懺悔室から祭壇へとやってきた。
時刻はもう真夜中の四時を回っている。
地縛霊の未練の話を聞き終わって、よっこいしょと未練の解消に乗り出すフィンの背中にそんな意地悪い声が聞こえてきた。
「神と同じようなもんだろ。というか、神よりは利用価値があると思うけど?…それよりエレン、地図的には店はこの辺だとは思うんだけどなー…」
言いながらフィンは祭壇の床に近郊の地図を開いて、先ほどテレジアから聞いた住所を基に地図の上に指先で丸を書いた。
そこから残留思念を辿って妹の場所を探す。
フィンの指先は青白く光り、細い線と線との間をツウ、と伝いながらあちらこちらの入り組んだ道を行き、都市部へと辿り着いた。
そして一つの住宅街で止まると、そこにまた指で丸を書く。
「此処だ。エレン、とりあえず店とここらへんを探して妹さんを見つけてきてくれ。あと、ここも」
「使い魔使いの荒いこと」
言いながらエレンは飛び上がるとクルンと身体を一回転させて、地面に着地。そのときには、スラリと背の高い一人の美しい女になっていた。
数百年は生きている猫とは誰も思うまい。
使い魔にはそれぞれ持ち主が魔法を宿して、使い魔の能力を上げさせることが出来る。
エレンの場合は人間へと変われる能力の他に、自分の身を守る攻撃力と防御力、地縛霊の匂いを探知する能力などもある。
ともかく、人間の形となったエレンはその白く長い髪をなびかせながら白のワンピースを翻したかと思うと、その白い手足を四つん這いにして恐ろしい速さで駆け出していった。
人間になると小さな猫の時よりもスピードが出て、低燃費で速く遠くまでいけるのだ。
大きな猫にもなれるがその場合、スピードと力は人間の時よりも出るがエネルギー使用量が多いのである。
なので、人型なのだが。
「いつから神になったのです、フィン様」
テレジアが居なくなってから、エレンは呆れたような声を漏らしながらフィンと一緒に懺悔室から祭壇へとやってきた。
時刻はもう真夜中の四時を回っている。
地縛霊の未練の話を聞き終わって、よっこいしょと未練の解消に乗り出すフィンの背中にそんな意地悪い声が聞こえてきた。
「神と同じようなもんだろ。というか、神よりは利用価値があると思うけど?…それよりエレン、地図的には店はこの辺だとは思うんだけどなー…」
言いながらフィンは祭壇の床に近郊の地図を開いて、先ほどテレジアから聞いた住所を基に地図の上に指先で丸を書いた。
そこから残留思念を辿って妹の場所を探す。
フィンの指先は青白く光り、細い線と線との間をツウ、と伝いながらあちらこちらの入り組んだ道を行き、都市部へと辿り着いた。
そして一つの住宅街で止まると、そこにまた指で丸を書く。
「此処だ。エレン、とりあえず店とここらへんを探して妹さんを見つけてきてくれ。あと、ここも」
「使い魔使いの荒いこと」
言いながらエレンは飛び上がるとクルンと身体を一回転させて、地面に着地。そのときには、スラリと背の高い一人の美しい女になっていた。
数百年は生きている猫とは誰も思うまい。
使い魔にはそれぞれ持ち主が魔法を宿して、使い魔の能力を上げさせることが出来る。
エレンの場合は人間へと変われる能力の他に、自分の身を守る攻撃力と防御力、地縛霊の匂いを探知する能力などもある。
ともかく、人間の形となったエレンはその白く長い髪をなびかせながら白のワンピースを翻したかと思うと、その白い手足を四つん這いにして恐ろしい速さで駆け出していった。
人間になると小さな猫の時よりもスピードが出て、低燃費で速く遠くまでいけるのだ。
大きな猫にもなれるがその場合、スピードと力は人間の時よりも出るがエネルギー使用量が多いのである。
なので、人型なのだが。