問題アリ(オカルトファンタジー)
「お前一人?家族は?」
「え、えっと……」
「あ、おじさんもいるんだ?」
その言葉に今度はチェスが「え?」と声を上げた。
少年がその目を向ける先を辿ると、先ほどのチェスの声を聞いて庭先へと出てきたリオンが、少年を見ていた。
確かに、その目に互いを写している。
リオンは普通の人には見えないはずなのに。
「あのおじさん、綺麗な顔してるな。いくつ?お父さん?兄弟?」
「おじさん……」
「……やはりこの魂だけはいけ好かないな」
二人へ近づきながらおじいさんをも通り越した年齢の割にはおじさんと呼ばれるのは癇に障るらしく、不愉快そうな目で少年を見下ろすリオン。
それにまったく動じていない、少年。
チェスに関しては噴出しそうになるのを必死に堪えているので辛い。
とっさに話題を変えようとチェスは先ほど取ってきた柿を一つ取ってくると少年に手渡した。
「はい、これあげる」
「あ、サンキュー。…なぁ、まだあるならもう二つくれねぇ?うち、ばーちゃんと妹がいるんだ」
言われたチェスはまた柿を二つ手に抱えて少年の手の上に乗せた。
それに礼を言いながら握手は出来ないものの、少年は友好的な表情で自己紹介をした。