僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ
凪は大雅先輩のことがあってから、あたしの治療にもの凄く協力的だった。
助けられて、今も助けられてるのに。恩返しができるならしたいのに。
いつも通り過ぎる凪が、どうしようもなく悲しい。そんな凪を見つめる彗の瞳も、悲しい。
「凪のやつ、死んでんなぁ」
ちらりと横を見ると、祠稀が煙草に火をつけていた。
悲しいといえば、祠稀に対してもだ。
もしかしたら凪は、祠稀のことで悩んでるんじゃないかと思ってる。
祠稀は最近夜遊びばかりで、学校では喧嘩ばかり。
あたしたちといる時は特に変わった様子はないんだけど……何を考えてるのかよく分からなくて、それがちょっと悲しい。
「……なんだよ。ふたりして見んなよ」
ムスッとする祠稀に、あたしと彗は同時に溜め息が出る。
「ちょ、なんだよっ!」
凪の悩みが祠稀のことなら、あたしは少しくらい役に立てるかな。