僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ
「しぶといねぇ、奴も」
悪戯に笑いながらローファーを履く凪から、再びメールを読む。
「ふふっ、そうだね。……でも、もう充分だよ」
きっと、また笑って話せる。人生初のデートをした、あの日みたいに。
「有須がそう思うなら、いいんじゃない」
見上げると、優しい笑顔。
……あたしが向き合おうと決めたのは、凪たちがいてくれたからだよ。
そう言っても、「あたしたちは何もしてない」って返されるんだろうな。
「あー! 学、校、めんどくさー!」
「声デケーんだよバカ凪! 近所迷惑だろっ」
「……凪はやる気のなさを奮い立たせてるんだよ?」
「彗お前……凪に甘すぎじゃねぇ!?」
「もうっ、喧嘩しちゃダメ!」
相変わらずなあたしたちでも、きっとそれぞれ何か変化はあったはず。
……祠稀と少し、話をしよう。
秋晴れの空の下。返信ボタンを押す手が、妙に輝いて見えた気がした。
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