僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅱ
「……偉いね、遊志」
「へぁ?」
「偉いよ。それでも、大学に入るんでしょ」
親のコネが嫌でも、いつか大雅が家族として受け入れてもらえる未来を作るために、頑張るんでしょう?
自分の手で、大雅と共に歩める未来を掴むために、歯を食いしばって、今を耐えるんでしょう?
ポカンとする遊志に微笑むと、抱き付かれた。
「凪ぃ〜! おおきに! 大雅な、アイツ冷たいねん! 頼んでないとか言うねんっ」
「ハイハイ、照れてるんでしょ」
爽やかな笑顔で、頼んでないなんて言って、内心ではそわそわして喜んでるに決まってる。
「遊志ならできるよ。立派な後継者になれる」
「ホンマに? 惚れる? 惚れた?」
「それはないかな」
「ぐっは、傷ついた! アカン、泣いてまうわ。ちょっと慰めて大雅……あ、おらんかった」
「はははっ! バカ!」
偉いよ遊志。
ちゃんと、前に進んでるんだね。
みんな、前に進んでる…。